講義コード c40201
講義名 文学
科目群 人文学(HUM)
科目区分等 文学
対象学年次 1年・春学期
ナンバリング HUM142
担当教員

職種 氏名 所属
兼任講師 ◎ 渡邊 淳子 キャリアデザイン学科

授業のキーワード
近代日本文学の生成、近代的自我、新しい小説の手法
授業の概要
日本の近代文学の生成、展開を、特に明治から大正期の小説に焦点を当てて検討していきます。
期待される学習成果(目標)
1西欧の近代的文学手法による新しい日本の近代小説の展開を学ぶことが出来ます。
2文学の本質とは何かということに向き合うことが出来ます。
授業展開
テーマ内容
第1回導入半年間の授業の紹介と参考文献の紹介、受講上の注意の説明等を行います。
第2回明治維新と時代の変化明治維新の国策が、文化、特に文学に及ぼした影響について解説します。
第3回第2構の続き日本の近代文学の生成展開を見ていきます。
第4回近代小説と「自我」―夏目漱石①
『三四郎』のストレイシ-プについて考えます。
第5回近代小説と「自我」―夏目漱石②『行人』の一郎を通して明治のインテリゲンチアの苦悩を考えていきます。
第6回近代小説と「自我」―夏目漱石③
『こころ』を通して孤独について考えます。
第7回近代小説と「自我」―志賀直哉  
『暗夜行路』の主人公時任謙作の苦悩について考察します。
第8回近代小説と「自我」―太宰治① 『トカトントン』に描かれる虚無について考えます。
第9回近代小説と「自我」―太宰治② 『人間失格』の主人公大庭葉蔵の虚無、デカダンス、道化について考えます。
第10回近代小説と「自我」―梶井基次郎    『檸檬』が自我意識をどのように描きだしたか見ていきます。
第11回近代小説と「自我」―中島敦『山月記』を通して焦燥感と心の闇について見ていきます。
第12回まとめ①近代小説が「自我」をいかに描き出してきてかまとめます。
第13回まとめ②近代文学の生成とその特色について考察します。
第14回文学とは何か文学とは人間にとっていかなる意味があるのか討議します。
第15回文学展望今後、文学はどのように展開していくか、討議します。

定期試験
レポート試験
評価方法
レポート評価70%、授業貢献度30%
使用する教科書(必ず購入してください)
『原色 新日本文学史』文英堂 秋山虔・三好行雄編著
参考文献
・石原千秋『漱石はどう読まれてきたか』 新潮選書
・新井均『志賀直哉論』教育出版センター
授業時間外学習
・各回の内容に沿ったテキストを読んで、日本近代文学の流れを概観してください。・配布資料を必ず読んで来てください。
・近代の作家達が自我の描写にいかに向き合い、格闘したか考えてください。