講義コード d70201
講義名 民族と国家
科目群 社会科学(SOC)
科目区分等 社会学
対象学年次 2年・春学期
ナンバリング SOC272
担当教員

職種 氏名 所属
兼任講師 ◎ 渡辺 敦子 キャリアデザイン学科

授業のキーワード
グローバル化、ナショナリズム、異文化との共存
授業の概要
グローバル化が進む今日、国家の枠組みを揺るがす力が働く一方で、異質なものを排除して統合を強める力も強まっています。こうした視点から民族問題を読み解き、日本が今後どのような国民統合を進めるかを考えます。
期待される学習成果(目標)
主要な民族問題の構造、国際社会に与える影響への知識を深められ、自身の意見が持てます。地域社会の一員として、異文化とどう共存するかについて意見が持てます。
授業展開
テーマ内容
第1回オリエンテーション講義のねらい、評価方法を説明し、参考文献リストを配布します。
第2回ナショナリズムと国民国家国民国家とは何か、それがどのような試練に直面しているかを考察します。
第3回国民国家の形成―フランスとドイツ独仏の国民統合を比較します。両国のイスラム教徒との向き合い方など、時事問題も扱います。
第4回イスラム教イスラム教とはどのような宗教か、なぜ他の文化と摩擦を起こすかを考察します。
第5回パレスチナ問題と中東戦争パレスチナ問題と中東戦争の歴史、湾岸戦争から中東和平会議への道程を考察します。
第6回混迷する中東中東の時事問題(アラブの春、イスラム国、シリア内戦、聖地問題など)を考察します。
第7回カタルーニャ独立運動の行方スペインにおけるカタルーニャ独立運動の構造や歴史、今後の行方を考察します。
第8回東アジアの国際関係と民族問題中国と台湾、韓国と北朝鮮を取り上げ、分裂の経緯と、それが国際政治に及ぼす影響を考えます。
第9回南アジアの国際関係と民族問題ミャンマーのロヒンギャ問題の歴史、群馬に住むロヒンギャについて考察します。
第10回国民国家としての日本①日本の国家形成をたどり、日本は単一民族国家かを考察します。
第11回国民国家としての日本②なぜ海外に日系人がいるのかを「送り出し国」という観点から考察します。
第12回国民国家としての日本③第二次世界大戦中、日系移民がどのような状況にあったかを北米を例に考察します。
第13回国民国家としての日本④戦後の外国人政策のスタートになる在日コリアン、インドシナ難民への対応を学びます。
第14回国民国家としての日本⑤南米日系人の受け入れ(大泉町を例に)、技能実習制度を「受け入れ国」という観点から考えます。
第15回国民国家としての日本⑥改正入管法成立を踏まえ、今後の日本の国民統合について考察します。

定期試験
レポート試験
評価方法
期末レポート 7割、毎回提出するコメントや質問 3割
使用する教科書(必ず購入してください)
特に指定しません。毎回、講義内容に沿ったレジュメを配布します。
参考文献
オリエンテーションで参考文献表を配布します。
授業時間外学習
講義の予習・復習として、関連する書籍や新聞記事を読むこと、ニュースやドキュメンタリー番組を視聴することをお勧めします。